産業廃棄物処理委託契約書の注意点|不備があると排出事業者が罰せられる理由

委託契約書写真

はじめに:産業廃棄物処理委託契約書は“形式的な書類”ではない

廃棄物処理を外部に委託する際、必ず作成しなければならないのが「産業廃棄物処理委託契約書」です。
しかし、現場では次のような声をよく耳にします。

  • 前任者が作った契約書をそのまま使っている
  • 更新期限を把握していない
  • 許可証の確認が形骸化している
  • 契約書の内容を深く理解していない

こうした状態のまま処理を続けると、排出事業者責任の違反として行政処分を受けるリスク が高まります。

この記事では、処理委託契約書がなぜ重要なのか、そして担当者が押さえるべきポイントを実務目線で整理します。

1. 処理委託契約書が重要視される理由

処理委託契約書は、廃棄物処理法(正式名称:廃棄物の処理及び清掃に関する法律)で義務付けられた書類です。
目的は、排出事業者が「適切な処理を委託した」ことを証明するため。

つまり、契約書は
排出事業者責任を果たすための“証拠”
という位置づけになります。

契約書の不備は、「適切な管理をしていなかった」と判断され、排出事業者が罰せられる可能性があります。

2. 発生しやすい処理委託契約書の不備

現場で特に多いのは次の3つです。

■(1)契約書の更新忘れ

委託契約書は一般的に1~3年更新。
更新を忘れたまま処理を続けるケースは非常に多い。

■(2)許可証の範囲外処理

許可証の品目・地域・期限を確認せず、
範囲外の処理を委託してしまうケース。

■(3)契約書と実際の処理内容が一致していない

契約書には「収集運搬のみ」と書いてあるのに、
実際は中間処理まで委託しているなど。

これらはすべて 排出事業者責任の違反 につながります。

 

3. 行政処分の実例から見る“契約書不備の怖さ”

処理委託契約書の不備は、次のような処分につながることがあります。

  • 改善命令
  • 措置命令
  • 5年以下の懲役および1000万円以下の罰金(違反内容によって懲役期間や罰金額が変わります。契約書の記載事項不備は3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金。担当者と法人の両方が罰せられる両罰対象です。)
  • 企業名の公表

特に企業名の公表は、取引先からの信用低下につながり、事業経営を行う上で大きなダメージに繋がります。

 

4. 正しい処理委託契約書の作り方(実務で使えるポイント)

委託契約書を作成する際は、次のポイントを押さえることが重要です。

■(1)許可証の内容を必ず確認する

  • 産業廃棄物の種類(品目)
  • 処理方法
  • 許可の有効期限
  • 許可範囲(地域)

これらが契約内容と一致しているか最低限確認します。

■(2)契約書に必要な項目が入っているか

法定で定められた以下の記載事項は確認必須です。

  • 産業廃棄物の種類及び数量
  • 委託契約の有効期間
  • 委託先に支払う料金
  • 委託先の事業範囲(許可証を添付)
  • 産業廃棄物の性状及び荷姿(性状:固形、液体など/荷姿:袋、コンテナ等)
  • 産業廃棄物の性状の変化(通常の保管状態で)
  • JIS C0950含有マークの表示に関する事項(JIS0950をが含まれる場合)
  • 石綿含有産業廃棄物、水銀使用製品産業廃棄物、水銀含有ばいじん等が含まれる旨(各廃棄物が含まれる場合)
  • その他の産業廃棄物取扱上の注意
  • 上記項目に関する変更情報の伝達方法(書面、メール等)
  • 業務終了の報告に関する事項(マニフェスト報告)
  • 契約解除時の産業廃棄物の取り扱い
  • 処分(再生)場所の所在地・方法・処理能力
  • 最終処分の場所の所在地・方法・処理能力(中間処理後の残さの最終処分情報を含む)
  • 輸入された廃棄物である旨(輸入された廃棄物である場合)

抜け漏れがあると、排出事業者責任を果たしたとは言えません。特に記載漏れが多い項目は、産業廃棄物の「数量」や「委託先に支払う料金」です。数量は事後でも良いという例外は無いので注意が必要です。

■(3)契約書と実際の処理内容を一致させる

契約書に書いていない処理を委託するのはNG。
現場の運用と契約内容を必ず一致させる必要があります。

■(4)更新期限を一覧化して管理する

更新忘れは最も多い違反の一つ。
期限管理の仕組みを作ることが重要です。

 

5. 処理委託契約書の管理を“人に依存”させないことが重要

産業廃棄物処理委託契約書は、担当者の異動や退職で管理が崩れやすい領域です。

  • 契約書の保管場所がバラバラ
  • 更新期限が共有されていない
  • 許可証の確認が属人的
  • 契約内容と現場運用がズレる

こうした問題は、
担当者の努力ではなく、仕組みの問題 です。

委託契約書の管理は、紙やExcelでは限界があります。

 

まとめ:処理委託契約書は“排出事業者責任の核心”

委託契約書は、単なる書類ではありません。
排出事業者責任を果たすための“最重要書類”です。

契約書の不備は、企業の信用・取引・法令遵守に直結します。

だからこそ、人に依存しない管理の仕組み が必要になります。

 

【ご紹介】アシブネシステムで、廃棄物管理を「仕組み化」しませんか?

排出事業者責任は、単に法令を守るための仕組みではありません。
企業の信用、取引先からの評価、そして将来の事業継続に直結する“経営リスク”そのものです。

委託契約書、マニフェスト、保管基準、内部監査 等。
どれも一つひとつは小さな作業に見えますが、管理が複雑で、担当者の負担が大きくなりやすい領域です。
そして、担当者の異動や引き継ぎのタイミングで、管理が崩れてしまうケースも少なくありません。

廃棄物管理は、担当者の経験や勘に依存しやすい領域です。
しかし、排出事業者責任を確実に果たすためには、「誰が担当しても同じレベルで管理できる仕組み」 が欠かせません。

こうした状況を根本から改善するには、「人に依存しない仕組み」 をつくることが最も効果的です。

(株)アシブネが提供する「アシブネシステム」は、排出事業者が抱える以下のような課題に応えるクラウド型支援ツールです。

  • 複数拠点の廃棄物データを一元管理

  • マニフェスト、契約書、許可証の管理(期限切れが迫ると知らせる機能もあり)

  • 属人化しがちな業務を標準化・省力化

  • 帳票作成・レポート作成が自動化可能

  • 各拠点の廃棄物分析(量や種類、コスト等)

他にも様々な機能やサービスがありますが、これらを一つの仕組みで管理できれば、排出事業者責任のリスクは大幅に減り、担当者の負担も軽くなります。

これらを紙やExcelで管理し続けるのは、どうしても限界があります。担当者が変わるたびに管理が崩れ、リスクが積み上がっていくからです。

もし、廃棄物管理の仕組み化やDX化に課題を感じている場合は、廃棄物管理に特化したアシブネシステムを活用することで、現場の管理負担を減らしながら、法令遵守とリスク低減を同時に実現することができます。

廃棄物管理の改善やシステム導入を検討されている企業様は、ぜひ一度アシブネにご相談ください。
現場の状況に合わせて、最適な管理方法とシステム活用のご提案をいたします。

アシブネシステムに関する資料は、以下よりダウンロードできます。

 

資料請求

 

    ※資料請求は無料です。秘密厳守でご対応いたします。

    【必須】

     

    廃棄物管理は (株)アシブネへご相談ください。

    (株)アシブネは、企業の廃棄物管理体制を改善することに取り組んでおります。廃棄物管理体制やコストが適正か否かの無料診断も可能ですので、ぜひお気軽にお問い合わせ下さい。

    お電話によるお問い合わせ

     ☎️ 06-4393-8399

    受付時間/平日 10:00 〜 17:30

    当ホームページからのお問い合わせはコチラ

    無料相談はコチラ

    ※お気軽にご相談ください