
はじめに:排出事業者責任は“知らなかった”では済まない時代へ
製造企業の現場では、廃棄物管理が担当者任せになりがちです。
しかし、廃棄物処理法(正式名称:廃棄物の処理及び清掃に関する法律)では 「廃棄物を出す企業が最後まで責任を負う」 と明確に定められています。
この“排出事業者責任”を理解していないと、委託先の不正や書類の不備が原因で、企業が行政処分を受けることも珍しくありません。
この記事では、製造業が最低限押さえるべきポイントを、実務目線で整理します。
1. 排出事業者責任とは何か
排出事業者責任とは、廃棄物を排出した企業が、処理が完了するまで責任を負うという考え方です。
ポイントは「収集運搬業者や処理業者に処理を委託したら終わり」ではないこと。
- 委託契約書の不備
- マニフェストの未回収
- 保管基準違反
- 委託先の不正処理
これらが起きた場合、排出事業者も責任を問われる 可能性があります。
2. 委託先の不正でも排出事業者が罰せられる理由
「業者が勝手に不正をしたのに、なぜうちが罰せられるのか」
これは現場でよく聞く疑問です。
理由はシンプルで、排出事業者には“委託先を適切に選ぶ義務”があると法律で定められているからです。
つまり、
- 許可証の確認
- 契約書の整備
- 処理状況および処理内容の確認
- マニフェストの管理
これらを怠っていた場合、「適切な管理をしていなかった」と判断されます。
3. 製造業で起きやすい違反事例
現場で特に多いのは次の3つです。
■(1)委託契約書の更新忘れ
3年更新を忘れたまま処理を続けてしまうケース。(1年〜3年程度が一般的だが、特に制限はない)
■(2)マニフェストの未回収
電子でも紙でも、未回収は“管理不十分”と判断されます。
※電子マニフェストの場合は、情報処理センターから「報告がされていない」といった通知が届きます。
※マニフェスト交付から90日(特管は60日)以内に収集運搬業者(B2票)と処分業者(D票)からの報告、180日以内に最終処分報告(E票)がない場合、状況を確認し、問題があれば措置内容等報告書を自治体に提出する必要があります。
■(3)保管基準違反
- 表示がない
- 飛散防止措置が不十分
- 区画が曖昧
等、これらは行政処分の典型例です。
4. 行政処分・罰則の種類と企業リスク
排出事業者責任を怠ると、次のような処分が下されることがあります。
- 改善命令
- 措置命令
- 5年以下の懲役および1000万円以下の罰金(違反内容によって懲役期間や罰金額が変わります。)
- 企業名の公表
特に企業名の公表は、製造企業にとっては大きな信用リスクになります。
最近では、環境監査や取引先のCSR調査で廃棄物管理の不備が取引停止につながる ケースも増えています。
5. 今日からできる排出事業者責任の対策
難しいことをしなくても、次の5つを押さえるだけでリスクは大きく減ります。
■(1)委託契約書の更新管理
各拠点で契約している更新日を一覧化し、期限管理を徹底する。
■(2)マニフェストの回収状況を毎月チェック
電子でも紙でも、未回収を放置しない。
■(3)保管場所の表示・区画を整備
現場の改善は効果が大きい。
■(4)委託先の許可証を定期的に確認
許可の範囲外処理は重大な違反。
■(5)内部監査の仕組みを作る
年1回でも実施すれば、違反の多くは防げる。
まとめ:排出事業者責任は“企業の信用”を守るための仕組み
排出事業者責任を考えることは、単なる法令遵守ではなく、企業の信用・取引・ブランドを守るための重要な取り組みです。
製造業では担当者の負担が大きく、書類管理や現場管理が後回しになりがちですが、小さな不備が大きなリスクにつながることもあります。
【ご紹介】アシブネシステムで、廃棄物管理を「仕組み化」しませんか?
排出事業者責任は、単に法令を守るための仕組みではありません。
企業の信用、取引先からの評価、そして将来の事業継続に直結する“経営リスク”そのものです。
委託契約書、マニフェスト、保管基準、内部監査 等。
どれも一つひとつは小さな作業に見えますが、管理が複雑で、担当者の負担が大きくなりやすい領域です。
そして、担当者の異動や引き継ぎのタイミングで、管理が崩れてしまうケースも少なくありません。
廃棄物管理は、担当者の経験や勘に依存しやすい領域です。
しかし、排出事業者責任を確実に果たすためには、「誰が担当しても同じレベルで管理できる仕組み」 が欠かせません。
こうした状況を根本から改善するには、「人に依存しない仕組み」 をつくることが最も効果的です。
(株)アシブネが提供する「アシブネシステム」は、排出事業者が抱える以下のような課題に応えるクラウド型支援ツールです。
複数拠点の廃棄物データを一元管理
マニフェスト、契約書、許可証の期限管理(期限切れが迫ると知らせる機能もあり)
属人化しがちな業務を標準化・省力化
帳票作成・レポート作成が自動化可能
- 各拠点の廃棄物分析(量や種類、コスト等)
他にも様々な機能やサービスがありますが、これらを一つの仕組みで管理できれば、排出事業者責任のリスクは大幅に減り、担当者の負担も軽くなります。
これらを紙やExcelで管理し続けるのは、どうしても限界があります。担当者が変わるたびに管理が崩れ、リスクが積み上がっていくからです。
もし、廃棄物管理の仕組み化やDX化に課題を感じている場合は、廃棄物管理に特化したアシブネシステムを活用することで、現場の管理負担を減らしながら、法令遵守とリスク低減を同時に実現することができます。
廃棄物管理の改善やシステム導入を検討されている企業様は、ぜひ一度アシブネにご相談ください。
現場の状況に合わせて、最適な管理方法とシステム活用のご提案をいたします。
アシブネシステムに関する資料は、以下よりダウンロードできます。
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