複数工場の産業廃棄物管理で起こりやすい5つの問題|本社・工場の管理負担を減らす方法

製造業では、工場や事業所の数が増えるほど、産業廃棄物の管理も複雑になります。

特に複数の工場を持つ企業では、本社の環境・サステナビリティ部門が全拠点の状況を把握しようとしても、

  • 工場ごとに管理方法が違う
  • Excelや紙など複数の方法で管理している
  • 各工場からデータを集めるだけで時間がかかる
  • 廃棄物処理費用を拠点間で比較できない
  • 過去の処理実績を確認するのに時間がかかる

といった問題が起こりやすくなります。

弊社が製造業を中心に廃棄物管理のご相談を受ける中でも、「廃棄物そのものの管理」以上に、「各工場から集まってくる情報を本社で整理すること」に負担を感じている企業は少なくありません。

本記事では、複数工場を持つ製造業で起こりやすい産業廃棄物管理の5つの問題と、その改善方法について解説します。

複数工場の産業廃棄物管理で起こりやすい5つの問題

1.工場ごとに管理方法がバラバラになる

複数の工場を持つ企業では、各拠点の担当者がそれぞれ廃棄物管理を行っているケースがあります。

その結果、

  • A工場はExcel
  • B工場は別のExcel様式
  • C工場は紙で管理
  • D工場は処理業者から受け取った資料を利用

といったように、拠点ごとに管理方法が異なることがあります。

工場単位で見れば、それぞれ合理的な方法で管理している場合もあります。

しかし、本社で全拠点の状況を確認しようとすると、管理項目や単位、集計方法などが異なるため、そのままでは比較できません。

結局、本社担当者が各工場のデータを確認し、形式を整え、集計し直す作業が必要になります。

拠点が増えるほど、「廃棄物を管理するための管理業務」が大きくなってしまうのです。

 

2.本社で全工場の廃棄物量を把握しにくい

各工場で個別に管理している場合、本社から、

「現在、会社全体でどれくらいの廃棄物が発生しているのか」

をすぐに確認できないことがあります。

例えば、

  • 廃棄物の種類
  • 発生量
  • 処理方法
  • 処理業者
  • リサイクル状況
  • 処理費用

などを全拠点について確認しようとすると、各工場からデータを集める必要があります。

さらに、年度末の集計や環境報告、社内会議などのたびに同じ作業を繰り返していると、担当者の負担は大きくなります。

本来であれば、集計したデータを使って、

「どの廃棄物を減らせるか」
「リサイクルできるものはないか」
「処理方法を見直せないか」

といった改善を検討したいところです。

しかし、データを集めること自体に時間を取られてしまうと、こうした改善活動に十分な時間を使えなくなります。

3.廃棄物処理費用を拠点間で比較できない

複数工場を持つ企業では、工場ごとに契約している収集運搬業者や処分業者が異なることがあります。

すると、

「同じ種類の廃棄物なのに、工場によって処理費用が違う」

という状況があっても、その理由を把握しにくくなります。

もちろん、地域や運搬距離、処理施設の違いなどによって価格が異なることはあります。

そのため、単純に「価格が高いから問題」と判断することはできません。

重要なのは、比較できるデータが揃っていることです。

拠点ごとの排出量、処理方法、処理単価、収集運搬費などを整理できれば、

「なぜこの工場は処理費用が高いのか」

「別の処理方法を検討できないか」

といった改善のきっかけを見つけることができます。

産業廃棄物管理を、単なる法令遵守のための業務にとどめず、コスト改善や資源循環につなげるためにも、拠点横断でデータを比較できる環境は重要です。

 

4.マニフェスト・契約・処理実績などの情報が分散する

産業廃棄物管理では、排出量だけを記録していればよいわけではありません。

例えば、

  • マニフェスト
  • 処理委託契約
  • 許可証
  • 収集運搬業者
  • 処分業者
  • 処理実績
  • リサイクル実績

など、さまざまな情報を確認・管理する必要があります。

複数工場でこれらの情報を個別に管理していると、

「この契約書はどこにあるのか」
「この廃棄物はどの業者に委託しているのか」
「昨年度の処理実績を確認したい」

といった場面で、担当者が資料を探すところから始めなければならないことがあります。

特に担当者の異動や退職があった場合、情報が属人化していると、過去の経緯を確認すること自体が難しくなります。

担当者が変わっても必要な情報を確認できる状態を作ることも、複数拠点の廃棄物管理では重要なポイントです。

 

5.データを集めること自体が業務になってしまう

複数工場の廃棄物管理で、特に負担になりやすいのが「データを集める作業」です。

例えば、

各工場からExcelを回収する

入力内容を確認する

項目や単位を揃える

不足している情報を各工場へ確認する

本社で集計する

報告資料を作成する

という作業です。

一度だけなら大きな負担ではないかもしれません。

しかし、月次・四半期・年度などで繰り返すとなると、相当な時間が必要になります。

そして問題なのは、こうした作業の多くが「改善」ではなく「集計」だということです。

環境担当者が本当に時間を使いたいのは、

  • 廃棄物の発生抑制
  • リサイクル率の向上
  • 処理コストの見直し
  • 委託先の見直し
  • 資源循環の推進

といった取り組みではないでしょうか。

管理業務にかかる時間を減らし、改善活動に時間を振り向けること。

これも廃棄物管理DXの重要な目的の一つです。

 

複数工場の産業廃棄物管理を改善するには

ここまでの5つの問題には、共通点があります。

それは、

廃棄物に関する情報が各拠点に分散していること

です。

そのため、複数工場を持つ企業では、

「各工場がそれぞれ管理する」状態から、「各工場と本社が同じ情報を共有できる」状態へ変えていくこと

が重要になります。

例えば、

  • 管理項目や入力方法を統一する
  • 各拠点の排出量を本社から確認できるようにする
  • 処理費用を拠点間で比較できるようにする
  • 処理業者・契約情報を一元管理する
  • マニフェストや処理実績を整理する
  • 過去のデータを蓄積し、比較できるようにする

といった仕組みです。

廃棄物管理を「管理する」から「改善する」へ

産業廃棄物管理は、法令遵守のためだけに行うものではありません。

蓄積したデータを活用できれば、

「どの工場で、どの廃棄物が、どれだけ発生しているのか」

「処理費用に差があるのはなぜなのか」

「リサイクルできる廃棄物はないか」

といった分析につなげることができます。

その意味で、廃棄物管理DXは単に「Excelをシステムに置き換えること」ではありません。

管理業務の負担を減らし、環境担当者が本来取り組むべき改善活動に時間を使える状態をつくることが重要です。

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Ascloudで複数拠点の廃棄物管理を一元化

Ascloud

株式会社アシブネでは、複数拠点を持つ企業の産業廃棄物管理を支援するDXシステム「Ascloud」を提供しています。

Ascloudでは、各拠点の廃棄物に関する情報をクラウド上で管理し、本社から各工場の状況を把握できる環境を構築します。

これまでExcelや紙、メールなどに分散していた情報を整理し、廃棄物管理業務の効率化だけでなく、蓄積したデータを活用した改善活動につなげることを目指します。

ただし、廃棄物管理のシステム化は、すべての企業にとって必要なものとは限りません。

実際に弊社が廃棄物管理の点検・見直しを行う中でも、既存の管理方法や処理委託先が適切で、システム導入による費用対効果が見込みにくいケースがあります。

そのため、弊社ではシステム導入ありきではなく、まず現在の廃棄物管理の状況を確認し、どこに改善余地があるのかを整理することを重視しています。

また、廃棄物管理は、担当者の経験や勘に依存しやすい領域です。
しかし、排出事業者責任を確実に果たすためには、「誰が担当しても同じレベルで管理できる仕組み」 が欠かせません。

こうした状況を根本から改善するには、「人に依存しない仕組み」 をつくることが最も効果的です。

(株)アシブネは、廃棄物管理支援業務と廃棄物一元管理システム「Ascloud(アスクラウド)」を活用し、排出事業者が抱える以下のような課題にお応えしております。(Ascloudは、クラウド型支援ツールです。)

  • 相見積もりの取得(相場の把握)
  • 複数拠点の廃棄物データを一元管理
  • マニフェスト、契約書、許可証の管理(期限切れが迫ると知らせる機能もあり)
  • 属人化しがちな業務を標準化・省力化
  • 帳票作成・レポート作成が自動化可能
  • 各拠点の廃棄物分析(量や種類、コスト等)
  • 請求書の取りまとめ

これらを紙やExcelで管理し続けるのは、どうしても限界があります。

担当者が変わるたびに管理が崩れ、リスクが積み上がっていくからです。

廃棄物管理にご不安を感じている企業様は、ぜひ一度(株)アシブネにご相談ください。
現場の状況に合わせて、最適な管理方法とシステム活用のご提案をいたします。

 

まとめ

複数工場を持つ企業では、拠点数が増えるほど産業廃棄物管理も複雑になります。

特に、

  1. 工場ごとに管理方法がバラバラになる
  2. 本社で全工場の廃棄物量を把握しにくい
  3. 廃棄物処理費用を拠点間で比較できない
  4. マニフェスト・契約・処理実績などの情報が分散する
  5. データを集めること自体が業務になってしまう

といった問題は、拠点数が増えるほど大きな負担になりやすいものです。

まずは、現在の管理方法を整理し、

「何に時間がかかっているのか」
「どの情報が分散しているのか」
「本社で何を把握できていないのか」

を確認することが、改善の第一歩です。

アシブネでは、産業廃棄物管理に関する無料相談・無料点検を行っています。

「Excelでの管理に負担を感じている」
「複数工場の情報を本社で一元管理したい」
「現在の廃棄物管理に改善余地があるか確認したい」

という企業様は、お気軽にご相談ください。

 

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