企業のゼロウェイスト診断|10項目でわかる、廃棄物管理と資源循環の現在地

ゼロウェイスト①

ゼロウェイストとは、廃棄物の発生をできる限り減らし、再使用・再資源化などを通じて、焼却や埋立に回る廃棄物を限りなくゼロに近づけていく考え方です。

「ゼロウェイストに取り組みたい」

そう考えたとき、最初に何をすればよいでしょうか。

廃棄物を減らすこと。リサイクルを増やすこと。リユースできるものを探すこと。

もちろん、これらはいずれも重要です。

ただ、企業としてゼロウェイストを進めるのであれば、その前に確認しておきたいことがあります。

「自社では、今どのような廃棄物が、どこで、どれだけ発生し、どのように処理されているのか」

ということです。

現状が分からなければ、何を減らすべきなのか、何を再利用できるのか、どこに改善余地があるのかを判断することができません。

ゼロウェイストへの取り組みは、廃棄物をいきなり「ゼロ」にすることから始まるのではなく、まず自社の廃棄物の現在地を知ることから始まります。

この記事では、企業がゼロウェイストや資源循環に取り組む際に確認しておきたい10項目をご紹介します。

 

そもそも、企業にとってのゼロウェイストとは?

ゼロウェイストという言葉から、「ごみをゼロにする」というイメージを持つ方も多いかもしれません。

しかし、企業活動において現実的に考えると、単純に「廃棄物をゼロにする」という目標だけでは、具体的な行動につながりにくい場合があります。

重要なのは、

発生を減らす
↓
再利用する
↓
再資源化する
↓
それでも残るものを適切に処理する

という順番で、自社の事業活動を見直していくことです。

環境省も、ゼロ・ウェイストについて、資源の浪費をなくし、焼却や埋立に至る廃棄物を限りなくゼロに近づける考え方として整理しています。

そのため、ゼロウェイストは「環境部門だけの取り組み」と考えるよりも、廃棄物の発生、処理、コスト、資源循環を含めて事業活動を見直す取り組みとして捉えることが重要です。

 

まずは10項目をチェック

ここからは、自社の状況を確認してみましょう。

「できている」と思う項目にチェックを入れてみてください。

1.拠点ごとの廃棄物の種類を把握している

□ できている

□ できていない

工場、店舗、営業所、倉庫など、複数の拠点を持つ企業では、発生する廃棄物が拠点によって異なることがあります。

まず確認したいのは、

  • 何が発生しているのか
  • どの拠点から発生しているのか
  • 産業廃棄物なのか、事業系一般廃棄物なのか
  • その他の廃棄物・資源物はないか

という基本情報です。

「廃棄物がある」という認識だけでは、改善対象を特定できません。

 

2.廃棄物の発生量を把握している

□ できている

□ できていない

次に確認したいのが「量」です。

年間の排出量だけでなく、拠点別・種類別に見ることで、廃棄物管理の景色は大きく変わります。

例えば、全社で見ると小さな問題に見えても、特定の工場だけで大量に発生している廃棄物があるかもしれません。

「どこから、何が、どれだけ出ているのか」

を把握することが、改善の出発点になります。

 

3.廃棄物処理にかかっているコストを把握している

□ できている

□ できていない

ゼロウェイストを考えるとき、環境負荷だけを見るのではなく、コストにも目を向ける必要があります。

収集運搬費、処分費、その他の関連費用などを拠点・廃棄物ごとに確認すると、

「どの廃棄物から改善すると効果が大きいのか」

が見えてくる場合があります。

廃棄物は「捨てるためにお金がかかっているもの」でもあります。

だからこそ、削減やリユース、再資源化によって、環境面とコスト面の両方から改善できる可能性があります。

 

4.廃棄物の処理方法を把握している

□ できている

□ できていない

発生した廃棄物が、実際にどのように処理されているかを把握していますか。

例えば、

  • 焼却
  • 埋立
  • リサイクル
  • リユース
  • その他の処理

など、廃棄物の種類によって処理方法は異なります。

ここで大切なのは、単に「リサイクルしている」と認識するだけではなく、どの廃棄物が、どの方法で処理されているかを整理することです。

 

5.拠点ごとの管理方法に大きなばらつきがない

□ できている

□ できていない

複数拠点を持つ企業では、廃棄物管理が各拠点に任されているケースがあります。

現場にとっては効率的でも、本社から見ると、

「どの拠点が何をしているのか分からない」

という状態になることがあります。

拠点によって契約、処理方法、管理方法などが大きく異なっていないか、一度確認してみましょう。

 

6.リユースできるものを検討している

□ できている

□ できていない

廃棄物になったものを、すぐに「処分するもの」と考えていないでしょうか。

例えば、

「まだ使えるものはないか」

という視点を持つだけでも、選択肢は変わります。

自社内で再使用できるものだけでなく、他社で再使用できるもの、修理・再加工することで使えるものなどもあります。

ゼロウェイストを考えるうえでは、リサイクルだけでなく、リユースという選択肢を持っているかも重要な確認ポイントです。

 

7.リサイクル・再資源化の余地を確認している

□ できている

□ できていない

現在の処理方法が、本当に最適なのかを定期的に見直していますか。

廃棄物の種類や量によっては、処理方法を変更したり、再資源化先を見直したりすることで、資源として活用できる可能性があります。

重要なのは、

「今こう処理しているから、このままでいい」

と考えないことです。

発生量、品質、物流、処理コストなどを踏まえながら、別の選択肢がないかを検討することが、資源循環につながります。

 

8.廃棄物処理に関する契約・委託先などを整理している

□ できている

□ できていない

廃棄物管理では、排出量だけでなく、契約や委託先などの情報も管理する必要があります。

ところが、こうした情報が拠点や担当者ごとに分散していると、全社の状況を把握することが難しくなります。

特に担当者が異動・退職した際に、

「この廃棄物は、どこに、どのような契約で処理を委託しているのか分からない」

という状態になっていないか確認してみてください。

 

9.廃棄物の情報を本社・経営側が確認できる

□ できている

□ できていない

ゼロウェイストや資源循環を企業として進めるのであれば、現場だけでなく、本社や経営側が状況を把握できることも重要です。

例えば、

  • 廃棄物の発生量
  • 処理方法
  • 処理コスト
  • リサイクル状況
  • 拠点ごとの差異

などを確認できる状態になっているでしょうか。

「担当者が知っている」ことと、「会社として把握している」ことは同じではありません。

 

10.廃棄物を「処理」だけでなく「資源」として見ている

□ できている

□ できていない

最後の項目です。

廃棄物について、

「どう処理するか」

だけでなく、

「どうすれば、もう一度使えるか」
「どうすれば、資源として循環できるか」
「そもそも発生させない方法はないか」

という視点を持っているでしょうか。

この視点を持つことが、廃棄物管理から資源循環へ進むための重要な一歩になります。

 

あなたの会社は何項目できていましたか?

10項目の結果は、あくまで現在地を確認するための目安です。

8~10項目

管理の基盤が整っている状態

廃棄物に関する基本情報や管理体制がある程度整理されていると考えられます。

次の段階として、拠点間の比較やコスト分析、削減・リユース・再資源化など、具体的な改善へ進める余地があります。

5~7項目

改善の余地が見え始めている状態

一定の管理はできているものの、情報が拠点や担当者に分散していたり、廃棄物量やコストを十分に比較できていなかったりする可能性があります。

まずは現在の情報を整理し、改善効果の大きいところから着手するとよいでしょう。

0~4項目

まずは「知る」ことから

いきなりゼロウェイストを目指す必要はありません。

まずは、

「何が、どこで、どれだけ発生しているのか」

を確認してみてください。

現状が分かれば、次に何を改善すべきかが見えてきます。

 

ゼロウェイストへの第一歩は「削減」ではなく「把握」

ゼロウェイストという言葉を見ると、「ごみを減らさなければならない」と考えがちです。

しかし、企業の場合、最初から削減施策を決める必要はありません。

むしろ先に確認したいのは、

どこで発生しているのか。
何が発生しているのか。
どれだけ発生しているのか。
どのように処理しているのか。
いくらかかっているのか。

という事実です。

この情報が整理されると、初めて、

「この廃棄物は減らせそうだ」

「この廃棄物はリユースできるかもしれない」

「この処理方法は見直せるかもしれない」

「この拠点では処理コストが高い」

といった具体的な改善の可能性が見えてきます。

つまり、

把握 → 分析 → 優先順位付け → 改善

という順番です。

当社(株式会社アシブネ)では、企業の廃棄物管理について、この「把握」からご支援しています。

 

廃棄物管理を「担当者の仕事」から「会社の管理」へ

廃棄物管理は、現場の担当者にとっては日常業務の一つです。

しかし、企業全体で考えると、廃棄物には、

  • コスト
  • コンプライアンス
  • ガバナンス
  • 環境負荷
  • 資源循環
  • 拠点管理
  • 業務効率

など、さまざまな要素が含まれています。

だからこそ、担当者だけが把握している状態から、会社として把握・比較・改善できる状態へ変えていくことが重要です。

アシブネでは、廃棄物の種類・量・処理方法・委託先・処理コストなどを整理し、企業ごとの課題や改善余地を確認します。

必要に応じて、廃棄物管理DXによる情報の一元化や、削減・リユース・リサイクルなどの資源循環に向けた取り組みもご支援しています。

 

「ゼロウェイストに取り組みたい」から始めて大丈夫です

「ゼロウェイストを目指したいけれど、具体的な取り組みはまだ決まっていない」

それでも問題ありません。

最初に必要なのは、大きな施策を決めることではなく、自社の廃棄物管理を一度整理してみることです。

どこに廃棄物が集中しているのか。

どこにコストがかかっているのか。

どの廃棄物に削減の余地があるのか。

リユースできるものはないか。

資源として循環できるものはないか。

こうした問いに一つずつ答えていくことで、自社に合ったゼロウェイストへの取り組みが見えてきます。

まずは10項目の診断から。

そして、もう少し具体的に自社の状況を整理したい場合は、アシブネにご相談ください。

廃棄物管理の現状把握から、改善余地の整理、管理体制の整備、廃棄物管理DX、資源循環に向けた取り組みまで、企業の状況に応じてご支援します。

ゼロウェイストへの第一歩は、廃棄物を減らすことではなく、自社の現在地を知ることから始まります。

 

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